『フェルメール展』、もう行きましたか? いやぁ、凄いですねっ!
近年滅多にない話題の展示会というだけでなく、中身も本当に充実しています。オランダ絵画黄金期の17世紀、フェルメール以外の画家たちの作品もたくさん出展されていました。
そして最後の最後にたどりつくフェルメールルーム! 8点のフェルメール作品が一堂に展示された奇跡の異空間。圧倒的でした。
さて、その帰り、上野駅から帰途に着く前に是非足を止めたいのは、国立西洋美術館。
現在は『ルーベンス展』が開催中です。が、目的はルーベンスではありません。
ルーベンスを堪能するのも良いのですが、その後、引き続き入る事の出来る常設展へと足を運んでください。今日の目的はあくまでもフェルメールです。
ん? フェルメール展はもう見たのでは? …
いいえ、もう1点、外してはいけないフェルメールの作品(と思われている)が実はここにあるのです。その絵をきちんと見る事で、あなたの「フェルメール・デー」が正しく終わるのです。
『聖プラクセディス』。本当にフェルメールが描いた絵なのか今も議論が続く作品です。この作品について簡単にまとめると…
アメリカの大手医薬医療品メーカー「Johnson & Johnson」社オーナーが長年所有していたが、死去に伴い遺族が売りに出す。
2014年7月にクリスティーズのオークションにて日本円で約10億円で落札された。
所有者は恐らく日本人。個人蔵の作品。
国立西洋美術館に寄託され、常設展で一般公開されている。
そのため、常設展でこの作品だけは常時撮影禁止。
1986年ごろよりフェルメールの作品との見解が一部研究家から出る。
現在もフェルメールの作品かどうか議論が続く作品。
よって作者名『フェルメールに帰属』と紹介されている(つまりフェルメールの可能性がありそうだ、という事)
フェリーチェ・フィケレッリというイタリア人画家が1640年代に描いた『聖プラクセディス』(イタリア・フェラーラに現存)の模写作品で、フェルメールとおぼしきサインもあるののですが、果たしてフェルメールが模写などするのか? サインは本物か?など意見が分かれ評価が定まっていない特別な作品です。
さて、あなたはどう思います?
【関連記事】
★フェルメール展が3倍楽しめる!時を超えて届くフェルメールの魔法
★フェルメール展から見えるオランダの至宝・アムステルダム美術館の4人のマイスターたち
もうひとつ読んでみませんか?