過去最大の『フェルメール展』が東京・上野の森美術館で始まり連日、行列が出来ている (公式サイト)お目当てのフェルメールの絵を見るのに大混雑。
『絵を1枚見るのに何でこんなに苦労しなきゃいけないのっ! 』

気持ち…分かりますよ。でも、フェルメールの絵はほとんどが想像上の人物を描いた『トローニー』とオランダで呼ばれていた範疇の作品でとても小さいのですね。

17世紀オランダの画家達は実は貧乏で生きていくので精いっぱい。高価なキャンパスを買う余裕もなく絵も小さいものになりがち。得意先も市民が多く、財布の紐も硬い。誰もが知っているレンブラントも金が尽きて最後は自己破産、兼業で居酒屋を営んでいたヤン・ステーンなど、華やかなルネサンスの栄光に彩られたイタリアあたりの同時代の画家達とは比べ物にならない苦労の日々だったに違いない。売れた絵が値切られる事も多かったそうだ。

それが…今や1枚100億円以上といわれるフェルメール !

インフレ率、半端ないです。

今回は実に8点のフェルメール作品が一堂に、しかも同じ一角に展示されるそうです。あわせて800億円の絵に囲まれる気分はどんなものでしょうね…

入場した人は限られた ”フェルメール・ルーム” に殺到し、どれも決して大きくないこの8点の作品を見るのに大変だろうと容易に想像出来ます。

かたや、同じ時期に近くの国立西洋美術館では『ルーベンス展』も開かれます。こちらはドデカイ祭壇画が得意の、大人数の弟子を従えて工房まで持っていた大物で、フェルメールと同じ世紀にベルギーで活躍。

したがって、絵も見上げるような大きなものも多いので、日本で展示されるのは運んでこれる大きさのものです。それでも…人間サイズよりも大きい絵が目白押し。得意な肉感5万パーセントのブヨブヨ裸婦像(見たら分かります)なんか、近くで見ると何が何だか分からないぐらい。自分と同じサイズのキリストの顔とか、怖いぐらい大きい。

なので、ルーベンスの絵はちょっと離れて鑑賞が普通。だから、いくら混んでいても鑑賞は余裕を持って出来るハズ。展示スペースの兼ね合いもあるので出品数もおのずと限られるので混雑度も少ない。

お金はかかりますが、『フェルメール展』はお目当ての絵をしぼって数度に分けて足を運んでみるのが私のオススメです。

え、上野は遠い? いやいや、今回だけはその価値ある内容です。オランダに見に行くよりは安いっ !

17世紀の対照的な2人の画家を比べながら、あわせて訪れると面白いでしょう。2つの同時代の対照的な作家の作品が、実に400年の時間を越えて、東京・上野で同時に楽しめる、至福の秋。

ケニー三浦もいつ、どのように見てまわろうかとうれしい思案の最中です。

あー、でも、なんで名古屋には来ないの? フェルメールもルーベンスも… 名古屋、もっとがんばれよぅ!

★2018/10/21はてなブログ投稿記事を移動しました。