(写真は錦秋の恵那山)
信州・伊那谷。11月も半ばを過ぎると、南アルプスの稜線の雪は根雪となりもうすぐ厳しく長い本格的な冬が来ます。白峰三山はその名の通り白く化粧して他の山々よりひときわ大きくそびえます。左端は富士山に次ぐ日本第二の高峰、北岳(3,192m)、真ん中に間ノ岳、右手に農鳥岳。
白峰三山から左に少し離れて見えるのは仙丈ケ岳。伊那谷を隔てた南アルプスが屏風のよう。
この素晴らしい展望がある鳩待峠のあるのは阿智村、長野県下伊那郡に位置します。
【阿智村の自慢3つ】
●歴史ある旧街道
旧東山道の最難所、神坂峠が通る険しい山々の村。武田信玄が三河から甲斐に戻る途中死去したのもこの村だとの説もある。
●「日本一の星空」
夜空の明るさの等級23.7(2006年)をPRし、観測ツアーが組まれるまでになっている。
「ヘブンスそのはら」
●昼神温泉
村内にある昼神温泉。中日ドラゴンズの落合が選手時代自主トレの地としており、今も後輩選手たちが訪れる。いわゆる美肌の湯でヌルヌルのアルカリ性温泉。
とは言え、進む過疎化は大きな課題。そこで地元では村内の7つの山を「阿智セブンサミット」として登山客を呼ぼうと数年前から期間を限定して全山に登ったサミッターを認定し、バッジを進呈しています。7という数字は日本人が好きでかつ多くもなく少なくもない、心地よい数です。
自宅から週末利用でトライ出来そうなので、ある年にチャレンジしました。
錦秋の恵那山。セブンサミットの中で唯一の「日本百名山」。
恵那山を除けば他の6山はどれもハイキング程度で往復出来ます。
展望抜群、日本百名山のうち37峰が望める山もあります(写真は横川山と南沢山間の稜線より)
セブンサミットの一つ、高鳥屋山山頂にて。
無事に7つの山を登り、バッジをいただきました。バッジは園原ビジターセンター「はゝき木館」で申告していただきました(登頂した際の写真を見せて確認する自主申告制です)。
季節にはフジバカマの花が好きなアサギマダラも舞う阿智村。
はゝき木館の近くには大きなエドヒガン桜があり、春は賑わいます。源義経が東山道で神坂峠を越えて奥州に入るとき、馬をつないだ伝説が残る駒つなぎの桜です。樹齢推定400-500年。
あ…「おにひら」の蕎麦もお忘れなく。阿智村、昼神温泉から治部坂への途中の山道という不便な場所にも関わらず人気が高い蕎麦屋です。
お腹が減っていたので、2人で写真の3人前をいただきました。ざる蕎麦は通常は二八蕎麦。十割は平日のみ。上伊那の信濃1号と北海道幌加内産の蕎麦を石臼で粗挽きした蕎麦粉を使用した田舎風の蕎麦です。機械挽きですが、風味・コシ・喉越しも十分でした。
【案内】
★園原はゝき木館 (サイトはこちら)
★昼神温泉(公式サイトはこちら)
★そば処「おにひら」(案内はこちら )