実に半年ぶりに弾く沖縄三線。
ただいま、左手リハビリ中。1ヶ月前に引っ張り出して試しに弾いてみた時は、正直つま弾くことしかできませんでした。
握力そのものが、わずか15 Kg ほどしかなく、弦を押さえる力も全く出ず。
小指などは弦を少し押さえているだけで、しびれてジンジンしてきて痛くて押さえていられない。
その後のガンバリで、何とかぎごちないながらも指は曲がるようになり、ホコリをかぶった三線を引っ張り出してきた次第。
元気だったかい? かまってやれなくてゴメンな〜。
沖縄の楽器、三線。
では、この音を出すのに重要なこの太鼓の部分に張ってあるのは何の皮でしょう?
「沖縄だから、そりゃ、間違いなくハブでしょー」
え、ハブ?
あの毒ヘビのハブ??
いえいえ、違います。
もしハブなら、三線作るの、命がけです。
沖縄から三線屋さんはとっくになくなってしまっているかも?
三線に使われているのはニシキヘビの皮で、ほぼ東南アジア産。
しばらく弾けなかったので、きちんと音が出るか心配です。
工工四(くんくんし)
これが「工工四」(くんくんし)。三線の譜面になります。
音符のかわりに漢字が書いてあります。
それぞれの漢字は音ごとに指で弦を押さえる位置を表しています。
三線は名前のように弦が3本しかありません。
ギターなどと違ってコードを奏でる楽器ではないので、左手で押さえるのは1ヶ所、1音。
曲の旋律を弾いていくので、何てことなく簡単に弾けてしまうように思えてしまいます。
例えば、童謡の「ちょうちょ」。
🎵 ちょうちょ、ちょうちょ、菜の花にとまれ〜
は、ドレミファでは、
🎶 ソ・ミ・ミ 、ファ・レ・レ、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ソ・ソ
これが、三線の工工四では、
♬ 上・老・老、四・乙・乙、合・乙・老・四・上・上・上
ところで、音符があらわす曲の速さや、テンポは工工四ではどこに記されているのかといえば… じつは特にありません。
ここが、面白いところで、4分音符、8分音符などというように絶対的な音調は三線にないです。
音階だけの譜面なので、そのあたりは奏者次第。
唄がまずありき。
三線は正しくは「唄三線」。まず、唄があって、三線はそれを補うもの、というのが基本。
唄い方が変われば、それに合わせて三線での弾き方も自由に変えても構わない。同じ曲でも唄者(うたしゃ)が変わると、全く違う演奏になり、テンポも極端に変わってしまう。
もっと言えば、弦を調整すれば、曲の調子も簡単に変えられる。指で押さえる弦の位置は変えないので、ト長調をハ長調に変えて唄えます。
「唄」が全てに優先する楽器です。
左手はまだまだ完全ではなく、指も滑らかに弦の上を動いてはくれません。
小指を思いっきり伸ばして弦を押さえることの多い三線。
まだまだ指がそこまで届かないので、音がズレてしまう。
狙って指を動かすと、前の音から次の音へがスムーズにならず、ブチブチとした音が出るだけで、とても聞けたものではない。
それでも唄を口ずさみ弦を動かすと、曲には聞こえるようにはなってきた。
早弾きの曲はまだまだ無理でも、練習すれば十分に出来そうな曲から再び始めようと思う。
沖縄の言葉で大丈夫、はこう言う。
『なんくるないさぁ』
指が不自由なのも、なんくるないさ。
沖縄時間でゆっくりと時間をかけて再び弾けるようにがんばろう。
(沖縄 竹富島 しだめー館)
★三線ことはじめは
こちらの記事で ▶︎ 沖縄三線との出会い