祝、はやぶさ2、見事小惑星に着陸!
世界初の快挙に、今日は日本中が湧きました。テレビを前にかたずを飲んでその瞬間を見た人も多いでしょう。
管制室は興奮のるつぼ。夕刊の紙面も夜の報道番組もこのニュース一色。
にわか宇宙ファンも巷に多く出来そうです(私も含めて)。
実は、子供のころから『宇宙』といえば、空想特撮映画を通しての憧れでした。
ウルトラマンに始まって当時は国内外で夢あふれる『特撮』番組があふれていました。
特に、アメリカのテレビドラマ 『宇宙大作戦』 !
…といっても 「何、それ?」 となってしまう人も多い。
でも、『スター・トレック』 と言い直せば、
「バルカン星人!」
「ミスター・スポック!」
「U.S.S.エンタープライズ号!」 とすぐに言葉が返ってきます。
(徳間書店「スーパービジュアルマガジン スタートレック大研究 (昭和56年))
当時、テレビの画面に映っていた23世紀の宇宙。人類は銀河に乗り出し、異星人クリンゴン帝国やロミュランといった別種族との邂逅・争いが繰り広げられていた設定。
果てしなく広がる銀河の海へ旅だつ宇宙船を「船」にたとえて語られたエンタープライズ号の物語はロマンに彩られ、子供心を大いに刺激したのでした。
(まだ、こんな本が家にとってあるなんて。NHKの「トクサツガガガ」を地で行くオタクかも)
その後、「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」など、宇宙の遥か彼方へむかって地球を後にする ”宇宙船” の旅はいつも 「航海」になぞらえて語られる事があたりまえになりました。
はやぶさ2の快挙がこれだけロマンを呼び起こすのも、着陸に至るまでに地球を離れて小惑星リュウグウへの長い旅があってのことだと思うのです。
新しい宇宙時代の「旅」は?
宇宙時代の「旅」 。
この夢膨らむ課題はその後も大いに語られ、映像化されてきました。
「惑星ソラリス」「2001年宇宙の旅」といった今となっては古典といわれるSF映画達でも宇宙の旅は続きます。
テクノロジーの発達がどれだけ進んでも、またたとえ生活の舞台が地球を離れても、人間の営みはそうそう変わらないのだろうと思います。
どんなに地球を離れていても、孤独ではいられず同じ人間を求める。
仲間を必要とするのが生命体の真理。
そして、「旅」の舞台が宇宙にかわっても、旅の目的は大きく変わらない。
例えば、ハネムーン。
成田宇宙空港から最新の日本製スペースシャトルで飛びたつハネムーナー達。
衛星軌道上の宇宙ステーションでは豪華ホテルにチェックイン。
窓から見る青い地球が絶景の「アースサイドビュー」の部屋を奮発しました。
午後にはレンタルしたアストロスーツを着ての宇宙遊泳体験ツアーをオプショナルで予約。
途中、地球から見るよりずっと大きな月から登る地球をバックにセルフィーでの写真をインスタにあげるのも忘れずに。
翌日は小惑星帯へのエクスカージョン。
2人乗りのイオンエンジン付小型シャトルをレンタルしてのドライブして体験ツアーに参加。
火星への1泊2日の登山ツアーも人気です。
そしてスリルあふれる月面上での無重力サッカーの観戦。これはなかなかチケットが入手出来ません。
特にチーム・エイリアンとスペースレンジャースの試合は常に満席です。
宇宙を十分に楽しんだ2人は小型ポッドで大気圏に突入、太平洋上に落下。
ここからは別の現地ガイドが南太平洋の孤島へ案内してのんびり最後の1日をコテージで過ごします。
大きな荷物は宇宙ステーションホテルから直接、スペースシップヤマト便で自宅に発送したのでラクラク…
未来のハネムーンは宇宙を目的地とするだけではなく、趣向をこらした様々な「体験」を組み込んだものになるのかもしれません。
妄想の未来ハネムーンは宇宙。
宇宙時代、旅先での新たな「出会い」とは?
さて、宇宙時代にハネムーンに胸躍るカップルは目的地を宇宙と南の島に決めました(?)。
胸躍る旅立ち、初めて見る宇宙。
そして目的地で待つ素晴らしい宇宙体験。
でも、そこで出会う人々はいったい誰??
ひょっとして、出会うのは人間ではないのかも。
旅先で珍しい動物や花に出会うように、宇宙でも思いもかけない生き物に出会う可能性もあります。
宇宙時代の幕開け、開拓期には旅するだれもが新たな生命体の「発見者」として名を刻むことになる可能性が大いにある気がします。
そう、宇宙に生きるもの。
人に似ていれば、宇宙人。
似ていないときは… エイリアン、はたまたE.T、など様々な名称で語られてきた地球圏外生物。
地球圏外文明がいくつあるのかを知るドレイクの方程式
古くはH.Gウェルズの「宇宙戦争」にさかのぼる事が出来る「異星人」の姿。
図鑑に載っているのは、この「宇宙戦争」に出てきた地球侵略をもくろむタコのような火星人でしたね。
さらに恐ろしかったのは、人間を襲う異形の宇宙生命体を描いた映画「エイリアン」。
こんな怪物がうようよしているのであれば、宇宙はアフリカのサファリツアーの危険どころではありません。
これらとは対照的に人類に友好な宇宙人なら真っ先に頭に浮かぶのは「E.T」。
宇宙の旅先で出会ったら楽しい思い出になるはず。
友好的宇宙人が大挙して登場するのが映画「未知との遭遇」。
この映画の公開時には
『宇宙にいるのはわれわれだけではない』
というキャッチフレーズが話題となりました。
そんな夢のある未知の生物と、スペースハネムーンで出会える確率は?
実はそれに答えを出す、ある方程式が存在しています。
それは、『ドレイクの方程式』というもの。
1961年にアメリカの天文学者フランク・ドレイクにより考えだされた式です。
この式を掘り下げていくと、具体的に我々がすむ銀河系で存在する文明の具体的数が導き出されます。
もちろん、仮定で入れ込む数字がかわれば、導き出される答えも変わります。
それは簡単には次のようなものです。
過去、いくつものシミュレーションがこのドレイク方程式で行われてきました。
その結果は、ある程度ブレるにしてもほぼ一致していました。
ある時は2、もしくは3というのがドレイクの式の解答でした。
この数字のうちの1つは我々人類の地球文明ですから、地球外の知的生命体が作り出した文明が1あるいは2が銀河系内に存在するという結果になるのです。
驚きです!
間違いなく宇宙に人類以外の存在があるという結論。
さらに、この答えは我々の住む銀河系という小宇宙(天の川銀河)に当てはめた場合です。
全宇宙には我々の銀河系が何と2兆個も存在するのだとNASAが見解を発表しています。
全宇宙に存在する生命体の数はもちろんこの銀河の個数を掛け算したものに… !!
『宇宙にいるのは、我々だけではない』
映画『未知との遭遇』で語られたこの言葉は間違っていないようです。
はやぶさ2はちょこっと小惑星の表面をひっかいただけなのに、宇宙旅行から旅で出会う異星人にまで空想の羽根をひろげる楽しい時間をくれたのでした。
はやぶさ2が地球に帰還するまで妄想はまだまだふくらみそうです(笑)。
【追記】2019.7.11
この後、はやぶさ2は見事、小惑星リュウグウに2度目の着陸を成功させ、太陽などからの宇宙線の影響をうけていない地下の物質の採取に成功! 快挙は続きます。
さあ、地球に戻ってくるのは2020年の冬… ワクワクは続く。