一日に歩くべき最適歩数は8,000歩! これに適度の軽い運動をすれば完璧。

誰にでも通じる目安が知りたい。

私事ながら、少し前に心臓を患って意識を失い救急車で運ばれるという経験をしました。
なんとか九死に一生を得て、再発防止のために外科手術も行い半年近くがたちました。

体にメスをいれるというのは思った以上に体に負担をかけるものだということを自分の身体をもって実感しています。

一時的にせよ心肺機能の低下、入院にともなう筋肉の衰えは想像以上。
年齢的に体力はまだあるとはいえ、日常生活がもとに戻るにもかなりの時間を要しています。
特に筋力の低下は急激で、取り戻すのに相当時間を要するのを覚悟しています。

一方、心肺機能の回復は順調。
医者からも「心臓手術をしたのだから無酸素運動はまだ極力避け、有酸素運動を中心にリハビリしてください」との言葉。

そこで、毎日リハビリを兼ねて歩いています。

今は幸い会社の理解があり、自宅でテレワーク中。
通勤時間がないだけでも非常にありがたい。
その分、毎日通勤している時に比べて歩く機会が減り、意識的に歩く時間をつくる必要に迫られました。

数か月の間、毎日のように歩く習慣が身についたのはよいのですが、ここでふと思ったのです。

『何歩あるくのが一番健康によいのだろう?』

従来から言われてきたのは『一日1万歩は最低歩く』というものでした。

自宅からゆっくりと歩いて丁度30分程の場所に都合の良いことにフルーツ公園が。最適なウォーキングルートです。

毎日そこを往復するので、ウォーキングに要する時間はジャスト1時間。
これでおよそ6,000歩ぐらい。

これに加えて何だかんだの2,000歩数がくわわる。

自宅でのテレワーク業務のため、営業マンのように外を駆け回る事はないのですが、それでもこまごまとした家の中の移動などで約2,000歩。近くに買物に行ったりするとオマケが増える。
合計1日8,000歩から1万歩がここ最近の履歴です。

ここに厚生労働省が行っている日本国民が一日何歩歩いているのかの最新の実地調査があります。

『国民健康・栄養調査2018

なかなか興味深いです。これによると、実際に歩いている歩数と目標値は次のようになっています。

 

さらに別のところでもうひとつ、目安となる数字が目に留まりました。

ちょっと前に話題になった、『1日1万歩は歩きすぎ』との警鐘を鳴らす本に記載されています。

『やってはいけないウォーキング』(青栁 幸利 著)

著者の青栁氏(東京都健康長寿医療センター研究所 運動科学研究室長)による有名な研究をもとにした本です。

先生は群馬県中之条町の65歳以上の全住民をモニターとして何と15年にわたり毎日の生活行動を1時間単位でつぶさに分析し、最適な身体活動レベルがどのようなものかを研究してきました。対象のサンプル数、実に5,000人!

これによると、

★一日に歩く歩数は8,000歩程度が良い。それ以上歩いても効果は変わらず、むしろ弊害が多い(関節への負担増大、体内活性酸素の増加など)

★歩数よりもむしろある程度の運動強度で20分程度歩くのがもっとも効果がある

(何とか隣の人と話が出来る程度。これより激しくても楽でも効果はあまりない)

この研究は対象が65歳以上で、全国民の平均的健康状態との多少のかい離はあるかもしれませんが、非常に参考になります。

高齢化がすすむ日本社会での一定の目安となる地域・年齢でのモデルとなる研究だからです。

そもそも1万歩歩こうとすると、1時間半程度かかり多忙な会社員や家事をこなす方々には相当な負担になります(結局、続かない…)。

8,000歩となると、グッと敷居が下がります。

しかも、この8,000歩、家の中をうろうろする時間など含め、1日の総歩数であればよい。

その中で20分程度、上記のような少しレベルを上げた程度の運動強度で歩く時間を保てばいいのです。

厚生労働省の目標値と近からず遠からずの数字。

何方も今まで言われてきた『1万歩』という数字からは低くなっています。

多少幅はあるにせよ、これなら時間をねん出することもそれほど苦にならないのでは。

とにかく、『継続出来る』ことが最重要ですから…

歩くだけでいいの?

ところで、『体に一番良い』と言ってもあまりにもあいまいです。上記の健康法はあくまで将来の病気や疾患にかかりにくい健康を維持するためには?という視点でのものです。

特に病気療養中の自分にとっては高負荷の運動もまだ怖い。身体の機能を向上、または維持出来る方法が気になります。歩くだけでは駄目なのでしょうか。

別の視点で見てみましょう。

歩くという行為は人間の生命維持活動における3つの代謝のうち、『活動代謝』になります。

人間が健康を維持していく上では、『老化』にともなって低下していく代謝量を上げていく必要があります。この視点からでは『歩く』ことで寄与する活動代謝よりもより大きな『基礎代謝』量をあげる努力も必要です。

そこで、ある程度の年齢になったら(いわゆる”中年”層を意識しています)、歩く事に加えて『基礎代謝』を上げる工夫を日常生活に組み入れます。

効果的なのは、簡単な運動、ラジオ体操やストレッチなど。ジムに通って激しいトレーニングをする人は別として、普通の生活をしている中で基礎代謝を上げるのに効果的なのは、背筋・胸筋、おなかの中など内臓に近い『体幹』の筋肉を強化する事。

ヨガなども含め、”負荷”を求めず無理なく出来る運動が良いです。

高負荷運動はかえってガンの元を作り出す体内の活性酸素の量をふやしてしまいます。元も子もありません。

これなら、病気療養中の自分でも無理なく毎日続けられそうです。

ちなみに今日歩いた歩数やカロリー消費は携帯アプリでレコをとっています。

『無理なく続ける』ためのモチベーション維持にも役に立ち、おススメ。

▶️ アプリ 『ヘルスケア』

人生100年時代。

まだまだ楽しみたいですからねっ!

記事が皆様の参考になれば幸いです。

(追記)

後日、毎日継続するための具体的方法を書いてます。こちらもお読みください。

(クリック)⇒ 『一日に歩くべき最適歩数は8,000歩! (2)  でも、毎日継続がもっと大切』