おみくじにハズレがないとは?
しかも、「半吉」? 中吉や小吉よりもいいのか悪いのか?
「日本のトレビの泉」はここにあった?
ここは名古屋市内にある熱田神宮。
地元での通称は「あつたさん」。
詣る人には最強の幸運があるという熱田神宮へと行ってきました。
さて、御利益のほどは?
『最強の幸運』を神様からいただける熱田神宮
隣の三重県にある伊勢神宮があまりにも有名になりすぎて少々損しているような熱田神宮。
名前はさすがに知られていて、日本でも8番目、中部地方ではダントツで初詣客が多い神社です(235万人/ 2018年度)。
『神宮』の名が示すように天皇家ゆかりの格式高い神社。
この熱田神宮の祭神はスサノオノミコト。
本殿には彼が持っていた「三種の神器」の一つである草薙剣(クサナギノツルギ)が奉斎されています。
別名は天叢雲剣 (アメノムラクモノツルギ)。
ヤマタノオロチの腹からスサノオノミコトが取り出した剣。
あの映画「シン・ゴジラ」のラストシーンでゴジラに攻撃をかける特殊車両部隊の名前にもなりました。
オリジナルは源平の合戦で幼い安徳天皇と共に壇ノ浦に沈み、今は伊勢神宮から奉納された二代目。
近く行われる皇位継承の際にも脚光を浴びそうです。
実はここ、名古屋の熱田神宮は最大最強の『幸運』を授かる事が出来る場所です。
その理由は…
- おみくじにハズレなし! 引く人全てに幸運が授かる
- 勝負事の最強神スサオオノミコトを祀っている
- かの織田信長が戦国最大の「大逆転」をやってのけた桶狭間の戦いに臨む前にこの神宮で戦勝祈願した
- 柄杓で3回水をかけると願いがかなう「日本のトレビの泉」がある
有数のパワースポットとして注目され出した一番の理由は、近年になり奥社「一之御前神社(いちのみさきじんじゃ)が開放され参拝出来るからです。
無敵の戦神、スサノオノミコトの荒魂(あらみたま)を祀るこの神社に通じる「こころの小径」は2012年まで一般参拝客は入れない神宮の中でも特別な聖地でした。
ヤマタノオロチを退治した軍神スサノオノミコトの荒ぶる魂が宿るこの神社に詣れば、勝負運、商売運はじめあらゆる『運』をいただける…
「あつたさん」
私もそうですが、名古屋の地元に住みながらも、初詣以外には熱田神宮を訪れることはなかなかありません。
それは名古屋にはもう一つ、「大須観音」というパワースポットがあるからでしょうか。
名古屋の中心により近い大須観音は近年、若者が大勢集まり参詣道が賑わっています。
少し離れた「あつたさん」には買物ついでに寄るまでもないのか。
でも、熱田神宮は大須観音に比べても嬉しいポイントがいくつもあります。
●24時間、終日参拝が可能
●駐車場が無料(約400台、夜間は西門側のみ)
●地下鉄、名鉄の駅からも近い
●名古屋のソウルフード「ひつまぶし」の老舗、「蓬莱軒」がすぐそばにある
●熱田神宮宝物館では国宝の短刀「銘 来国俊」をはじめととする文化財を観賞出来る
今回は神宮東側の駐車場に車を置きました。
まず目に入ってきたのは、巨大なバウムクーヘンの切れ端?
これは織田信長が桶狭間の戦で勝利した感謝にと寄進した塀で、通称「信長塀」。
西楽所。
徳川綱吉の再建。
神楽殿。
西楽所を過ぎて、本殿のある広い境内に入ります。
熱田神宮本殿。
まずはお参りしましょうか。
本殿は伊勢神宮と同じ「神明造り」です。
ここで、そばの社務所で忘れずにおみくじを引きましょう。
熱田神宮のおみくじは『凶』・『大凶』がもともと入っていません。
なんて太っ腹な神様でしょうか!
つまり、
『幸運になるしかない』のです。
気になる全国的にも珍しい「半吉」ですが、
大吉>中吉>小吉>吉>半吉>末吉>末小吉>凶>小凶>半凶>末凶>大凶
上から5番目、下から8番目の運気。
しかし、ここ「あつたさん」には「凶」の付くおみくじはありません。
つまり、
大吉>中吉>小吉>吉>半吉>末吉>末小吉
その意味は、
『吉も凶も一年通して半分半分』。
レア度を喜ぶか、運気を喜ぶかは引いた人次第のようです。
同じく「半吉」が出る東京の浅草寺ではその「半吉」が出る確率がわずか5%。
(熱田神宮ではどうなのでしょうか?)
しかし、ただ詣っておみくじ引くだけで100%幸運になる神社はなかなかありませんっ!
さらに運をつけたいので、本殿脇から「こころの小径」へ入ります。
この案内板が目印です。
本殿の左、この辺りから小径は始まります。
ここからは途中にある清水社など一部を除いて撮影禁止です(実際には社務所でご確認ください)。
正面にまっすぐ歩くと見えてくるのが、スサノオノミコトの荒魂を祀る一之御前神社です。
スサノオノミコトの「荒御魂」を祀る一之御前神社は熱田神宮でも最も神聖な場所で撮影厳禁です。ゲートと守衛所があります。
「こころの小径」の最後近くにあるのがこの湧き水が出ている「清水社」。
世界三大美女である中国の楊貴妃の墓の一部といわれる小さな石が湧き水の真ん中につき出ていています。
ここが「日本のトレビの泉」。
ただし、コインは投げ入れません。
ここで願いを叶えるためには別の方法があるのでトライしてみましょう。
それは、「楊貴妃の石」を狙ってそばに置いてある水を汲むための柄杓(ひしゃく)で水をかけることです。
柄杓で湧き水をすくい、石を狙って「バシャッ」とかけます。三度かけて、三度とも石に水がかかれば、願いごとをかなえてくれる、と言われています。
これが微妙に遠いのですね。なかなか難しいのですよ。
再度トライ! 今度は見事にかかりました!
この清水は、ある平氏の武士が目の病気を治した言い伝えがあり、「お水さま」と親しまれる美容の水。
美肌が欲しくて頭から水をかぶる人もいるとかいないとか…?
さて、清水社を後にして、本殿を裏から一回りして戻ってくる所にはクスノキの巨木がありました。
さらに進むとたくさんの小さな神社が。
熱田神宮の宝物を保管する宝物館。
ここで思いもかけず、なんと…鶏?
鶏は「神鶏」と呼ばれ、熱田神宮では神の使いとして大切にされているのです。
よく参道の真ん中でスクッと凛々しく立ち上がったままでいて、結構大きい。
初めて見る人はビックリします。
人慣れしているので近寄ってカメラを向けてもそのままポーズをしてくれたままなので嬉しい。
最後に弘法大師が熱田神宮に立ち寄った際に植えたと伝わる「御神木」に立ち寄ります。
熱田神宮の境内にはこのような大きなクスノキが7本もあり大切にされています。
木の中は空洞になり、蛇が住み着いていると事。大切にされていて毎日、神官の方が餌まで準備しているそうです。蛇も神様の使いなのですね。
蛇は昼間、外には滅多に出てきません。
みかけたら相当な幸運です。
(これ以上幸運になっていいのか?)
名古屋のおみくじは不思議だ。
名古屋を代表する熱田神宮と大須観音。
熱田神宮のおみくじは大吉や吉ばかりで「ハズレなし」。
大須観音のおみくじは「凶」が喜ばれます。
気になる方はこの記事を読んでみてください。
▶️ 「大須観音 節分 おみくではなぜか「大吉」より「凶」が喜ばれる名古屋のお寺」
神宮と寺の違いはあれど、おみくじで喜ばれるのが正反対なのがとても面白く、しかも同じ名古屋にある。
では、1日で熱田神宮と大須観音をまわりおみくじを続けて引くと、どうなるのでしょう?
お互いの場所は名古屋市内で、それ程離れていませんから十分に可能です。
思いっきり強運になるか?
はたまた正反対の神様と仏様達がへそ曲げあって運気が落ちるのか?
「そりゃ、おそがーて、ようやらんわ」
(それはとても怖くて出来ないよ!)