最近はやりのパワースポット巡り、神社巡り。

「どの神社が一番ご利益がある?」

「最高のパワースポットはどの神社??」

様々な神社の名前が出てきそうな質問です。

ここは、かなり強力なパワースポットであることは間違いありません。

そして、この神社は個人的に一番好きで、出来ればなるべく今のままでそっとしておきたい場所。

もちろんそこそこ有名ではあるのだけれど、これ以上人が押し寄せることなく、でもこれからも永く親しんでいきたい、そんな神社です。

この神社は日本でも最も古い神社のひとつに数えられています。

「日本最古の神社」には諸説あって、定かではありません(長野・諏訪大社、島根・神魂(かもす)神社、福岡・大己貴神社など、各地に「日本書紀」「延喜式」に名がある神社が日本最古を名乗っている)。

この中には三輪山を御神体と崇める奈良県・大神(おおみわ)神社が名を連ねていますが、同じように山を拝する原初の神祀りの様を伝えている神社が三重県にもあります。

もちろん伊勢神宮ではありません。

この記事で紹介する「椿大神社」(つばきおおかみやしろ)がそれです。

あの松下幸之助翁も信奉した神社

椿大神社は三重県鈴鹿市、鈴鹿山地の山麓にある「伊勢一之宮」(伊勢神宮の正式名称は単に「神宮」で、こちらはいわば「日本国一之宮」)。

椿大神社も、伊勢神宮が今ある地に祀られたのとほぼ同じ頃、紀元前3年の創建というから半端な歴史ではありません。

それもそのはず、伊勢神宮を創建された11代垂仁天皇の皇女・倭姫命(やまとひめのみこと)の御神託により鈴鹿山地の麓であるこの場所に猿田彦大神が奉られたのです。

「猿田彦大神を祀る本宮は、伊勢の猿田彦神社じゃあないの?」

実は猿田彦大明神を祀る全国2,000以上の社の本宮はこちらのほうで、伊勢神宮・外宮近くにある「猿田彦神社」ではありません(どちらの宮司も猿田彦の子孫を名乗っていて、ここは議論のあるところのようですが、公式には椿大神社のほうとなっています)。

道別(ちわき)大神の社と呼ばれていましたが、年月が経ち、「ちわき」が「つばき」に変化して、そこに花の椿の字を当てたのが仁徳天皇。

パナソニック(旧ナショナル:松下電器産業)の創始者、松下幸之助翁がたびだび参拝していたのが実はこの椿大神社。

彼の死後には椿大神社境内に末社としてその名を冠した「松下幸之助社」が建てられて祀られています。

この神社は日光東照宮や皇居と同じように、風水でいうところの「龍穴」の位置にあって、「繁栄」を約束された土地… 今風に言えば、そう「パワースポット」ですね。

風水好きの人たちの間ではひそかに伊勢神宮をしのぐほどだといわれるのは、そのロケーションと祭神のご利益によるところが大きいのでしょう。

松下幸之助翁はこのことを知っていたのでしょうか…。

御神体は山そのもの、入道ヶ岳。標高906m。

神社の由来によると、「天孫降臨」の際に神々を九州・高千穂の峰へ導いたのち猿田彦大神はこの入道ヶ岳の山頂に居を構えたと伝えられています。

道を切り開く「みちびきの神様」が棲んだ天上の地がこんなところにあったとは。

入道ヶ岳山頂の奥宮へ。

ご利益を得るのに最も効果的なのは、やはり入道ヶ岳山頂の奥宮へ参ること。

椿大神社から山頂まで約1時間30分。「鈴鹿セブンマウンテン」にも選ばれ一年を通して大勢のハイカーでにぎわう入道ヶ岳。

秋、彼岸花咲く山麓。右奥に見えるお盆を伏せたような山容を見せているのが入道ヶ岳です。

椿大神社の奥へすすむと見えてくる別の鳥居。これが入道ヶ岳へ続く北尾根の入り口です。ここから登山道を登ります。

登山のレコはリンクを張り付けておきます(ヤマレコ)。

『鈴鹿 鎌ヶ岳 & 入道ヶ岳 イワザクラとアセビ 花探してホッピング』

さて、到着した入道ヶ岳山頂。大きな鳥居があります。

山頂で迎えてるのはアセビの花の大群落。この規模のアセビは他の山ではなかなかありません。鈴鹿の山でも不思議な事に山頂に群落があるのはこの入道ヶ岳だと思います(他の山域でも見たことがない)。

『アセビのトンネル』の間を歩いていくと鋭峰・鎌ヶ岳や馬の鞍のような形をした御在所岳など、鈴鹿山地の山々の素晴らしい展望が。

のびやかに広がる展望がこの山の魅力。

鈴なりのアセビの花。漢字では「馬酔木」。名の由来は馬がこの木の葉を口にするとしびれることからですが、定かでは…ない。

(上記写真は全て 2018.4.10 @kenny3)

のびやかに広がる入道ヶ岳の山頂は、まさに天上にあるといわれる「高天原」(たかまがはら)を思い起こさせるようでした。

猿田彦大神が安住の地と選んだのが、この山の頂であったのも納得です。

下から登ってきて自分の午睡を邪魔する輩の馬はアセビの葉を食べておとなしくさせてしまえば、二度と上がってこれまい、と猿田彦が植えたのでしょうか。

そんなふうに思わず猿田彦のこの山での姿を想像するだけで楽しい、入道ヶ岳の山頂でした。

ところで、猿田彦大神は赤つらの天狗の形相で描かれてきましたが、高い山の上に棲んだことからこのような姿で想像されたのでしょう。

そんな山が好きな猿田彦は最後に松坂の海岸で溺れて命をなくしてしまったと伝えられています。

天狗も河童にはなれなかったのでしょうか…ね。

【椿大神社と入道ヶ岳】

★アクセス 東名阪自動車道 鈴鹿インターより10分

★公式ホームページ :http://www.tsubaki.or.jp/

★地図

★入道ヶ岳への道のり(リンク:ヤマレコ)   https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=787