通訳案内士試験を受ける ① 1次免除特例を活用

東京オリンピックに向けて来日する外国からのビジター数増加で、国を上げての対応が急がれ、今では資格が無くても誰でもお金をいただいてガイド業が出来るようになってしまいました。

通訳案内士の資格の有無は職業として成り立つかどうか、今は無関係なのですが、日常的に英語を使う仕事に就いている自分としてはチャレンジしてみるのもアリか、と考えました。

というのは、通訳ガイドの資格をTOEIC公開試験で840点以上のスコアを持っている場合に英語の1次試験科目は免除されるという措置が新たに出来、かなりハードルが下がったからです。

通訳ガイド試験の英語問題はかなりクセがあり毎年傾向が変わる事でよく知られていました。正直非常に受験生は手を持て余した科目でしょう。これが免除される事は相当大きな利点です。

頑張ってみるのは1度きり、1次試験の感触が良くない場合はもう2次試験対策も早々にやめよう、と線引きして腹を決めました。

地理と歴史だけに集中!

さて、1次試験の3科目。日本歴史と日本地理ですが、共に合格点が役70点。大学受験程度だと思われますが、旅行好きな社会人であれば数ヶ月勉強すれば合格点を取れると判断しました。一般常識はインターネットでインバウンド関係の情報を調べ、後は特に勉強らしいものはせず、普段の自分の情報アンテナ感度だけに頼りました。最後の最後になって唯一本屋で見かけた本を購入し、ナナメ読みしました。

英語の達人、イッチー植田こと植田一三氏の本。この人の本は英語の検定試験、特に英検1級用にはものすごく役に立ちます。

日本歴史は高校の教科書と資料集だけを1冊に絞って、通勤時に音声テープを聴く事に集中しました。時間的にまとまった時間を取れるのが週末しかなく、夏は趣味の山登りにも行きたい… もうコレしかやらない!

地理は普段の旅行好きである程度自信があり、趣味の延長で「旅に出たくなる地図」などを時間が空いた時に読みました。

1次試験をクリアすれば2次は課題スピーチと面接になります。英検1級と内容同じ程度ですが、パブリックスピーキングよりはお題が簡単で、日本事象について絞れば良いと思い、その通りでした。

2ヶ月で何とかなるぞっ

私が受けた年の日程です。

●平成27年度試験の日程

筆記試験 8月30日

筆記試験合格発表 11月19日

口述試験 12月13日

合格発表は翌年2月10日

思い立ったのは6月の終わり。1次試験まで2ヶ月。英語試験が免除なので日本地理、日本歴史、一般常識に絞れたので忙しい会社勤めでも何とかなりました。

幸いにも(?)この年は8月は天気の悪い日が多く、山に行けない週末が続き、誘惑を断ち切る事が出来ました。とはいえ、なかなか集中力を1日保つのは無理。読み物を読む気持ちで、気楽に考えると長続き出来ました。

自己採点では正直なところ合否が良く分からず。なので、2次のためには日本事象についての英語の本を何冊か読んで、頭に入れておく文章を増やす事だけしかやりませんでした。2次については突貫工事の勉強での対策はなかなか効果が無いと思います。日頃の英語との接触密度次第でしょうか。

英語に触れる機会のある方であれば、免除特例を活用して是非チャレンジください。